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災害関連死ゼロを目指して/求められる避難所エキスパートの養成/一般社団法人地域防災支援協会理事 鈴木正弘

■注目される災害関連死
 近年の災害で注目されることの一つに「災害関連死」がある。建物倒壊などによる直接死ではなく、災害と死亡の因果関係が認められた犠牲者で、生活環境の悪化やストレスなどが原因とされる。
 20年前に発生した新潟県中越地震では、車中泊をしながら避難生活を送る被災者がエコノミークラス症候群を発症して亡くなるという事例があり、この頃から「災害関連死」が注目されるようになった。
 熊本地震では、犠牲となった276人のうち災害関連死が221人で犠牲者全体の80%、直接死の約4倍という驚異的な数字となっている。
 能登半島地震では、死者260人のうち30人(石川県5月14日時点)が災害関連死とされ、地震災害の大きな課題となっている。
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