手のない園長奮闘記 東京都勝山学園園長 有原正俊(1)/園長に就任して/子どもとの距離、徐々に詰めて 生まれつきの障害で左手がない有原正俊さんが4月、児童養護施設「東京都勝山学園」の園長に就任した。海と山に囲まれた自然豊かな施設での奮闘を寄稿してもらった。(編集部=随時掲載)
私のこれまでの東京都での仕事の経験は、通算すると20年以上が都庁での仕事で、都外施設での現場の仕事、特に児童養護施設の仕事は初めての経験です。 4月に園長として着任した児童養護施設「東京都勝山学園」は、千葉県安房郡鋸南町というところにあります。周辺には鋸山や勝山漁港など山と海に囲まれた自然豊かな場所です。 勝山学園までの通勤は自宅がある千葉市内から千葉駅まで電車で行き、次に高速バスで館山自動車の休憩所になっているハイウェイオアシス富楽里という場所まで1時間ほど、ここからは自転車で森や田んぼの中を走って学園までは10分ほどで到着します。 通勤時間は都庁まで通っていた時とほぼ変わりませんが、館山自動車からの景色や学園までの自転車からの景色は全く異なり、心が洗われるような毎日です。 さて、4月に園長に就任して、最初に全児童が集まる児童集会で就任のあいさつがありました。児童は幼稚園生から高校生までの約40人が入所しており、何を話そうというか、何を伝えなければいけないのか考えました。 ◆都政新報・電子版(http://www.tosei-d.com/)にご登録(有料)することで全文をお読みいただけます。
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