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主張/公務員採用試験の倍率低迷/試験簡易化がもたらす新採の意識変化/公務員予備校講師 寺本康之

 近時、公務員試験の倍率が低下傾向にある。現に都内の2024年度の試験で見ると、特別区1類(春)試験の事務(一般事務)は2・3倍(前年度比0・2ポイント減)、東京都1類B試験の行政(一般方式)は1・5倍(同0・9ポイント減)と低倍率が続く。
 公務員採用試験の低倍率は今に始まったことではないが、コロナ禍を境に急速に公務員人気がなくなってしまった。
 公務員の人気は景気と連動すると言われており、先行きの不透明感が広まると公務員人気が高まるのが一般的である。しかし、現在は企業収益が過去最高を更新しているように、民間が好調であるだけに公務員に目を向ける学生は少ない。このような状況が全国的な公務員受験者減、それに伴う低倍率をもたらしているのである。
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