| 巣鴨のアイドル/交通局巣鴨自動車営業所 二坂英之「はなちゃん」と人々が呼ぶ白黒猫。赤い首輪と名札を付けているが、ノラである。とげぬき地蔵で有名な巣鴨の町の、とげぬき地蔵からは離れた駅北口界隈が、はなの居場所。昼間は飲食店の電飾看板を日よけにして一抹の警戒心もない寝姿を披露していることが多いが、路肩に置かれたブロックを枕として利用したり、美容室入り口ドアの前で堂々と休んでいることもある。とにかくたいてい眠っている。 しかし夜になると、はなは光まばゆい飲食店の店内に向けて熱い視線を送るのだ。店員が根負けして食料を提供するのを待つという魂胆なのだろう。日替わりで別の店を「巡回」することもある。これぞ処世術。 ある時、昼寝中のはなに携帯電話のカメラを向けていたところ、近隣の飲食店のおかみさんといった感じの女性が、勢いよく私に話し掛けてきた。 「都政新報・電子版」(http://www.tosei-d.com/)にご登録頂くと全文をお読み頂けます。
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