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東京最前線/路傍の土/今が除染のチャンス

 「路傍の土」を知っているだろうか。
 山本有三の『路傍の石』は有名だが、「路傍の土」に興味のある人は限られている。放射能汚染に詳しい住民の間で、雨や風によって寄せ集まった砂や泥のことが「路傍の土」と呼ばれている。
 震災前ならこうした砂や土は脅威ではなかったが、東京電力福島第一原発の事故で放射性物質が大量に東日本全域にまき散らされ、こうした砂や泥に多量に含まれるようになった。
 こうした「路傍の土」は、環境省が指定する汚染状況重点調査地域に指定されていないエリアでも、セシウムが高濃度に凝縮されて発見されている。いわゆる都市濃縮の典型的な事例だ。
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