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都知事選を振り返る 記者座談会/知名度を生かした圧勝劇/有力でなかった有力候補/勝利にこだわり擁立断念/大量得票で議会の出方は

─都知事選を振り返ってみよう。石原前知事が10月の辞任会見で猪瀬氏を後継指名したわけだが……。
 A 「都政に空白を作ってはいけない」と、公務優先ということで出馬表明が告示8日前。「後出しジャンケン」という批判は庁内でも強かった。「立候補するなら、もっと早く表明して、正々堂々と政策論議を深めてほしかった」と。
 B 自民党都連が最後まで猪瀬氏以外の候補擁立に固執した。猪瀬氏は選挙を戦う母体がないから、自民党にはしごを外されては選挙にならない。それだけに出馬表明には慎重になったのだろう。
 A 尖閣諸島を政府が購入することが決まった直後から、石原知事の早期辞任説が庁内に流れていた。その当時、ある幹部は「猪瀬副知事が勝つことは絶対にない」と断言していた。
 C それは自民が推さないという読みからだよね。
 A そう。ただ、その幹部は「もし可能性があるとすれば、他の候補が弱くて、石原、橋下両氏が一緒に選挙カーに乗って第一声をやる場合だ」と言っていたが、まさにその条件が整ったのには驚いた。
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