| 主治医のすすめ/政策研究大学院大学客員教授 前川燿男 「癌の告知」というのは厳粛に行われるものと、ずうっと思い込んでいた。映画やテレビを通して深刻な告知場面が刷り込まれていたのだろうが、いつの間にか時代遅れになっていたらしい。 11月の初めに胃カメラを飲んだ。喉の部分麻酔だけだから、検査をしている医師と看護師の会話は明瞭に聞こえる。胃の検査が問題なく終わって最後に食道を通過している時、カメラの動きが止まった。「7・8センチだね」と医師が看護師に語り掛け、カメラがしつこくチェックしている様子が分かる。これはと驚いていると、カメラが抜かれてすぐに医師が問い掛けてきた。「酒はたくさん飲みますか?」「たばこは吸いますか?」。これで異変を察知出来ない患者などいないであろう。 「都政新報・電子版」(http://www.tosei-d.com/)にご登録頂くと全文をお読み頂けます。
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