| 東京の宰相~石原都政12年の盛衰/第2部5/『矛盾論』は生かされたか/功罪相償う12年 今年の都職員への新年あいさつで、石原知事は久しぶりに毛沢東の『矛盾論』を紹介した。物事を解決するには、背景にある主要矛盾、大きな物の流れをとらえることが必須で、主要矛盾をとらえて初めて、そこから派生した従属矛盾、目の前にある厄介な問題に対する本当の解決ができるというのである。 知事の指摘は、まさにその通りだ。新年に『矛盾論』を持ち出すのは、2000年1月に続いて2度目である。11年前に聞いた時は、これから都政が大きく変わっていく予感がした。 政治家の演説は、自分の信念や思想を明らかにするものだから、それが首長の場合、行政組織内の職員にとっては仕事をする上で指針にもなる。東京都を預かる知事の考え方がそうであるならば、中国を解放した毛沢東の方法論は、3期12年の都政運営でどう生かされたのだろうか。 (続きは本紙でご覧下さい)
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