| 東京の宰相~石原都政12年の盛衰/第2部6/組織の総合力、発揮できず/作家出身の都知事 「これで知事を辞めることは、絶対にない。(都政には)たくさん他の問題がある」 2009年10月2日。16年五輪招致に失敗し、石原知事はコペンハーゲン市内のホテルで「敗戦の弁」をこう述べた。招致失敗を機に辞任説もささやかれたが、記者会見では続投の意思を強調した。 知事が五輪招致に挑む考えを明らかにしたのは、05年8月。都議会百条委員会を契機に濱渦副知事が更迭され、亀裂が深まった自民、公明両党との関係修復に打ってつけの材料だった。長期的なビジョンに欠け、「羅針盤なき航海」にも例えられる石原都政において、干天の慈雨だった。 五輪招致を失った今、「石原丸」は漂流しているように見える。 (続きは本紙でご覧下さい)
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