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ESDで新たな学びを/持続可能な社会の担い手を育てる/立教大学社会学部教授 阿部治

  ESD(Education for Sustainable Development)は、「持続可能な開発のための教育」の略です。端的に言えば、「持続可能な社会の担い手を育てる営み」のことです。環境保全を目的に環境教育が行われてきましたが、それだけでは問題が解決しないことが1980年代の地球環境問題の出現によって分かってきました。地球環境問題は、環境だけでなく貧困や平和(紛争)等、多様な問題が複雑に絡み合って生じているからです。このため地球環境問題を契機に、環境教育や開発教育、人権教育、平和教育等は切り口が異なるだけで、(持続可能な開発による)持続可能な社会の実現が共通の目的であり、そのためには課題教育相互の連携が必要不可欠であることが認識されるようになり、これらを統合する動きが多様な呼称の下に国際的に始まりました。 

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