居住と生活の一体的支援を/家主も担う地域包括ケア/NPO法人自立支援センターふるさとの会 滝脇憲 東京都の高齢者人口は、2010年の約264万人から2025年には約333万人になると推計されている。特に、ひとり暮らし高齢者は、2010年の62万人が2025年には89万人に増えると予想されており、地域や行政による見守りなどの支援が必要な高齢者の増加が見込まれている。 筆者が所属するNPO法人「自立支援センターふるさとの会」は、1990年から生活困窮者の生活・居住支援を行ってきた。現在は台東区、墨田区、荒川区、新宿区、豊島区で合わせて1168人の利用者を支援している(今年6月時点)。 課題の一つは、アパート等民間賃貸住宅でひとり暮らしをしている人の高齢化だ。地域生活支援事業を利用している611人のうち、70歳以上は173人で、約3割(28%)を占めている。 「認知症になっても、なじみの地域で、最期まで」─私たちの目標であるが、実は本人だけでなく、民間賃貸住宅を貸す側や大家も不安に感じているのが現状だ。 家賃債務保証事業を行っている(株)ふるさとの視点から、家主支援の取り組みを報告したい。
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