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東京最前線/液状化の「予兆」に注意を/愛媛大学防災情報研究センター 准教授 森伸一郎

3月11日午後2時46分に起きたマグニチュード9・0の東北地方太平洋沖地震は、歴史上最大の津波を引き起こし、東北地方から関東地方にかけての太平洋沿岸の市町村は、激甚な災害を被った。
 地震被害の主要因は、揺れ、地盤変状、断層変位の三つである。
 このうち、断層変位は、海溝型地震であったため直接構造物に作用せず、海底面の変位として海水を持ち上げ、津波として現れた。一般に、最大の主要因である揺れについては、最大震度7を記録したばかりか、東北地方では震度6弱から6強、関東地方でも震度5弱から6弱の揺れを記録した。しかし、震度の大きかった割には、振動によると思われる構造物の被害は少ない。
 地盤変状のうち、液状化や斜面崩壊については、津波災害と原子力災害の報道に焦点が当てられたため、地震発生当初はあまり報じられず、長く隠れた災害となっていたが、時間の経過とともに、その重大性が注目された。

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