専門家の視点/自治体の「知のサイクル」からみた/情報化投資の「ガイドライン」 今回は少し目先を変えて数学の話から始めてみよう。「成功する確率が4%の独立な試行を10回行った時、少なくとも1回成功する確率はどれくらいか」という問題について考えてみてほしい。 先に種明かしをしておくと、これは「ある自治体職員が在職中に一度でもシステム担当となる確率はどれぐらいか。ただし職員数は5千人、200件の情報システムを有し、一つのシステムにつき職員一人が担当する。なお、職員の在職中の異動は10回とし、異動先や職務内容は前の部署とは無関係とする」という設問と同じである。かなり具体的な想定が含まれるが、私の関与する自治体ではおおむねこのような状況だ。
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