| 削減の先の改革~特別区11年度の組織・人員4/問われる危機管理重要なモニタリング 各区が進める行革の一環として、業務委託や指定管理者制度は一定程度の比重になった。そのスキームを考えた時、重要なポイントとして注目されるのが、危機管理体制と責任の問題だ。 ■複雑な管理体制 2006年6月3日午後7時20分ごろ。港区住宅公社(既に解散)が指定管理者となっていた港区の区民向け住宅「シティハイツ竹芝」で事故は起きた。高校2年生だった市川大輔さん(当時16歳)が12階に到着したエレベーターから降りようとしたところ、扉が開いた状態で突然上昇。エレベーターかごの床部分と外枠天井部分との間に体をはさまれ、死亡した。 事故の直接原因は、エレベーターの製品上、あるいは保守管理上の問題とみられているが、区と住宅公社、あるいは区から直接、業務委託されていた防災センターの業者との間で、事故発生時などの緊急時の取り決めが明確でなかったことから、初期対応が不十分だった点が指摘されている。
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