市場移転問題／知事豊洲移転を表明／「築地も再開発」意向／具体性乏しく疑問符も／市場ＰＴの報告色濃く

　築地市場の移転問題を巡り、小池知事は２０日の臨時記者会見で市場を豊洲に移転した上で、５年後をめどに築地市場跡地を再開発する基本方針を示した。豊洲市場を「中央卸売市場」として移転し、築地再開発後、豊洲は転配送などの物流機能を強化し、築地に競りなどの機能を持たせることも表明した。一方で、具体的なスケジュールや財源などは示されず、庁内や市場関係者からは実現性を危ぶむ声が上がっている。
　これまで都は築地市場を再整備する案も検討してきたが、小池知事は「築地市場で営業しながら再整備するのは困難」と否定し、中央市場を豊洲に移すとした。その上で、築地市場のブランド力を維持・発展するため、築地を再開発し、食のテーマパークを造る構想を明らかにした。
　市場移転に向け、豊洲の土壌汚染の無害化を達成できていない現状を考慮し、専門家会議が示した安全対策を講じる。都は今後、施設下の地下空間の床にコンクリートを敷き、換気する案を軸に検討すると見られる。
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