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東京最前線/有言不実行の知事にもの申す/市場団体幹部と都議が対談

  来年10月中旬に予定されている豊洲市場の開場日まで残り10カ月となった。豊洲移転を予定通りに進めていくには、小池知事は今、何をすべきか。かつて知事与党の立場だった音喜多駿都議と築地商組の泉未紀夫理事長に思いを語ってもらった。
        (本文中は敬称略)
 ─小島敏郎元特別顧問が私案として築地再整備案を提示し、移転反対派が賛同して、市場業界に分断と混乱をもたらしました。
 泉 最初に分断と混乱と言い出したのは僕だったと思うが、それはいろんな意味がある。一つは現在地再整備という亡霊を呼び起こしたことだ。みんなで頑張れば再整備ができるという精神論を展開し、信じた業者もいた。また、小島元顧問は青果に対しては「豊洲に行きたければ行けば良い」という暴言を吐いたが、水産の方も青果だけ休むと客が半分になり、青果の先行移転はあり得ないという立場だ。
 音喜多 都民ファーストの会の中で活動してきたが、こうした状況を止められなかったことは大変申し訳ないと思っている。小島顧問のやり方には問題があった。昨年までは建て前でも中立を守っていたはずだが、年が明けて豊洲の地下水から基準値の79倍のベンゼンが検出されて、築地の方が良いのではないかという世論を小島顧問が敏感に嗅ぎ取り、あからさまに築地再整備を前提にした発言を繰り返すようになった。豊洲は4千億円で売れるとか、その売却資金で再整備すれば良いと言い出し、その場しのぎの理論立てだった。
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