市場幕開け~築地から豊洲へ(5)/アスベスト/施工時の常時監視を 「アスベストが一番心配」─。9月20日に中央区保健所で開かれた築地市場解体工事の住民説明会で、築地6丁目の住民が不安げに訴えた。根底には、築地市場周辺にアスベストが飛散して住民が吸い込んだ場合、肺がんなどの発症リスクが高まることへの懸念がある。 これに対し、都側はアスベストの種類によって飛散リスクが3段階に分かれていると説明。「(リスクが最も高い)レベル1、2は飛散しやすく、作業状況を監視し、計測器を設置して飛散していないか確認する」などとして理解を求めた。 築地市場の施設では、レベル1から3までのアスベストが存在する。解体する全155棟のうち、アスベストを含む施設は約35%の55棟を占める。一つの施設に複数のレベルのアスベストが存在するため、レベル1は25棟、レベル2が4棟、レベル3が43棟で、広範囲に及ぶ。
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