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都議会の現状分析/明治大学・木寺元准教授に聞く(上)/単独過半数の不在が生む/東京固有のパワーバランス

  平成も残り5カ月弱。都議会の平成史を振り返ると、平成最初の都議選が行われた1993年には、社会党や民社党など、今はなき勢力が会派構成の一部を占めていた。翻って平成最後の都議選で第1党を奪取したのは、都政史上初の知事政党、都民ファーストの会だった。平成の約30年を振り返りつつ、都議会の現況などを明治大学の木寺元准教授(政治学)に2回にわたって聞く。

 ─現在は都議会をどう研究しているのですか。
 各会派の都議会1定での代表質問について、文字データによる分析手法「テキストマイニング」を用いて研究している。具体的には代表質問の名詞を取り出して使用回数などを分析している。例えば1989(平成元)年の自民党は、他の年でも使用数が多い「東京」と並んで「医療」が50回と一番多かった。次に「高齢」、6番目に「福祉」と、同年は医療・福祉関係に自民の関心があったことが分かる。一方で「多摩」など一貫したテーマもあり、時流に合わせて柔軟に変えてきている点と、同じ問題に関心を持ち続けている点を持っているのが面白い。
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