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今週の都政新報
 

視点/積み残された教育政策課題/特定非営利活動法人教育支援協会代表理事 吉田博彦

   この10年、私は年度末にしていることがある。それは「今年議論となった教育課題」の整理である。ドックイヤーと言われ始めた頃から「知らないうちに時が過ぎていく」ということへの危機感から始めたのだが、「我が国の根幹にかかわる重大課題」と言われたことが、1年もたつと「賞味期限切れ」という感じで忘れられていく。
 特に今の安倍内閣では「わが内閣の最重要課題」という言葉がよく使われるが、この「最重要課題」が毎年変わっている。2014年は「教育再生」から始まって、「震災からの復旧復興」「デフレ脱却・経済再生」「農業の活性化」と続き、15年は「地方創生」と「拉致問題の全面解決」、16年は「郵政3社の株式上場」と「女性活躍社会の実現」、17年は「テロ対策」と「子どもの貧困問題」が登場し、そして、18年度は「働き方改革」と「地球温暖化対策」。
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