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大災害時代の地震「予知」/武蔵野学院大学特任教授 島村英紀

  国家計画としての日本の地震予知計画が始まったのは1965年だったから、既に半世紀が経っている。だが、その間に一度も地震予知に成功していない。
 近年だけでも、6400人以上の死者を出した阪神・淡路大震災(1995年)や、2万人近くが犠牲となった東日本大震災(2011年)など、大きな地震が相次いだ。最近も16年に震度7が2回襲った熊本地震、昨年は大阪北部地震、北海道胆(い)振(ぶり)地震と立て続けに地震災害が起きている。そのどれもが、政府が想定していなかった地震だった。
 昨年9月に行われた政府の防災会議で了承された有識者会議の報告書では、「地震予知はできない。大震法(大規模地震対策特別措置法)を運用するのは難しい」とした。つまり白旗を上げたのだ。
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