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汚染に立ち向かう 23区の放射能対策(中)/求められる双方向性/説明会等の開催は12区

「国が基準を示していないからという理由では納得できない。杉並は子供のことを考える区だと思っている。区として基準を示してほしい」─。参加者の母親から厳しい声が飛んだ。
 杉並区が7月14日に開催した放射線に関する住民説明会。平日の午後という時間設定にもかかわらず、小さな子供を持つ母親などを中心に約80人が出席した。冒頭の母親は、国が明らかにしていない放射線に関する安全基準を区として示すよう求めた。
 当初は説明30分、質疑応答30分の計1時間を予定していたが、参加者から質問が後を絶たない。「母乳や内部被(ひ)曝(ばく)について検査してもらえるのか」「何年か後に症状が出た時は対応してもらえるのか」「保育園の砂の産地はどこか」─。職員が長い質問を制すると、逆に区民が「時間を延長してほしい」と要求。参加者から拍手が起こった。結局、1時間延長となった。
 「区民の反応を見ると、まだまだ不安を持っている人が多い。区としても、きめ細かく対応していかねばならない」。杉並区の井口順司危機管理室長は、こう振り返る。

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