都環境局は27日、2050年までに都内ＣＯ２排出量実質ゼロを目指すための「ゼロエミッションＴＯＫＹＯ戦略」を策定した。ＣＯ２を排出しない「ＣＯ２フリー水素」の活用によって再生可能エネルギーを基幹電源化する目標などを盛り込んだ。

　2050年までの目標の筆頭に挙げたのが、再エネの基幹エネルギー化と水素エネルギーの普及拡大。気候によって発電量が不規則になる太陽光や風力発電などの再エネを、蓄電できる水素エネルギーと組み合わせることで安定的に供給する態勢を構築し、50年には使用エネルギーの100％脱炭素化を図る目標を掲げる。

　同日には「気候危機行動宣言」を発表。国内での記録的な台風や大雨・強風などの続発を受け、気候変動の影響が危機的な状況にあるとの認識し、具体的な戦略をもって実効性ある対策を講じる姿勢を示すもので、小池知事は定例記者会見で「東京が大消費地であることを考えると、都が姿勢を明確に打ち出す責任を感じている」と述べた。