視点/令和元年の都議会/ガチンコ対決の結末は… 令和元年の都議会第4回定例会が閉会し、年の瀬が慌ただしく過ぎていく。4定では今秋の台風被害に配慮して、開会日の都交響楽団による演奏が中止に。各会派の小競り合いも小休止した感がある。ただ、「令和元年の議会」を振り返ると、各会派が鋭く対立する場面が相次いだ。 4定で論点となったのが、小池知事が表明した都立・公社病院の地方独立行政法人化だ。病院の独法化は、事務方が石原都政時代から温めてきた行革の一環で、発想自体、突飛ではない。ただ、これまでの都議会には抵抗が強く、実現してこなかった経緯がある。 自民党の今は亡き有力都議も「現状で何か問題があるのか」と厳しく目を光らせ、計画に載っただけで大騒ぎになったという。一義的には都立病院が使命とする周産期や救急など不採算な行政的医療の行く末の不安に加え、議会の統制が制限されることも背景にある。
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