| 小池都政 虚像と実像~第3部 有識者が見る1期4年(2)/何がしたい?都民に明示を/信州大学特任准教授 山口真由氏 新型コロナウイルスの対応では「3密」という標語をはじめ、都民へのコミュニケーションのうまさが光っていると思う。3月下旬の3連休の緩みを止められないまま感染を拡大させてしまったことなど批判できるところはあるのかもしれないが、未曽有の事態に直面し、心身共に疲弊しながらも、おおむね正しい方向に都を導いていく姿勢は尊敬に値する。
ただし、私は「休業要請と補償がセット」というスローガンには、必ずしも賛同しない。まずは休業要請、その後に、特定の個人に生じた過度の負担を補償する。公衆衛生の前に、個人の経済的権利はときとして道を譲るというのが憲法原理ではないか。オバマ米大統領の第1回就任演説は、それまでの「チェンジ」という軽やかな掛け声から一転、重厚なトーンで、一人ひとりの米国人に「困難な仕事に立ち向かう」覚悟を問うた。都民に厳しい選択を求め、怨嗟(えんさ)の声を引き受ける胆力もリーダーの資質ではないか。 ◆都政新報・電子版(http://www.tosei-d.com/)にご登録(有料)することで全文をお読みいただけます。Facebookページ(http://www.facebook.com/denshiban.toseishimpo)の「ちょこっとタダ読み」で記事の一部をお読みいただけます。
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