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今週の都政新報
 

空転続きに都庁うんざり/迷走する都議会 職員の声

第3回定例都議会は、議長人事を巡って混乱を極めた。議長選を行うかどうかで与野党の主張が折り合わず、7日に会期延長を決めたものの、その後の議運も空転。協議は18日の早朝にまでおよんだ。流会と再度の会期延長は回避したが、本会議では、都議会初となる議長不信任決議が可決された。都民不在と言えるこうした状況を職員は、どう見ていたのか。職員の声を聞いた。

■政治に振り回された
 政治の世界に振り回されたことに尽きる。ただ、今回は珍しく民主党が固まった。今まで、対立案件のある度に腰砕けだったので、意外だった。自民党としても不信任決議までは見ていたが、会期延長は想定外でこれ以上は突っ張れなかったのではないか。
 「慣例」かどうかは各々の理屈があるだろうから、執行機関側の人間として軽々に口を出せないが、和田議長は気の毒と言えば気の毒だ。ただ難しいのは、不信任決議案に法的拘束力がないとは言え、自公が認めていない議長とどう向き合うかだ。
 民主党には政策論を侃々諤々(かんかんがくがく)やって頂いていいのだが、自分の主張だけ言うのではなく、最後は会派として賛成か反対か。ここを修正すれば乗れるとか、これだけは譲れないから駄目だとか、党としての考え方をまとめて欲しい。
 そうすれば執行機関としてもどこを直せばいいとか、落とし所を考えて対応できる。それは自覚して欲しい。(本庁部長)

■困った都政停滞
 今回の騒動は民主の未熟さとともに自民の対処の仕方が稚拙だったということが挙げられる。
 基本的に国政も対決姿勢をやめて民自公路線で行こうとした矢先。民主党も豊洲移転については容認の方向で動き出していた。 
 自民党は今回、あまりに稚拙なやり方で民主党を硬化させ、揚げ句に民主党のまとまりを助けてしまった。いまだに自民党は、場外の指示がなければ判断がつかない状態で情けない。 
 民主党も豊洲を政治問題にしてしまった罪は大きい。仲卸の反対派にくっついた責任はどう取るのか。
 本当の意味で政治が責任を果たさないのなら役人がしっかり行政を進めるしかない。といっても、都政も大した動きもないし、都政の停滞も困ったものだ。  (本庁課長)

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