| 行政と議会を動かしたお母さん力/ 子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク 伊藤恵美子 子ども全国ネット/立ち上げへ あの震災以降、全く違う日々を過ごした2011年も終わり、新しい年を迎えました。すでに10カ月が過ぎようとしていますが、原発事故への対応も放射能被害への対応も、まだまだこれからという中で迎えた1年です。 3月。自然の猛威を前に、ただただ言葉を失ったあの日。そして起こった原発事故。マスメディアには登場しない原発情報にがくぜんとしながらも、事実と思われる情報を求め、夜を徹して、ネット上にはいつくばるように過ごした毎日でした。 今、各地で立ち上がっている団体の中心で動いているのは、そんな親たち、とりわけ母親が中心です。孤独な情報収集を経て、ネット上で出会い、福島からの悲鳴にもつながり、ミクシィのコミュやHP、ブログ、ツイッター、フェイスブックでつながりができていきました。また、身近な地域でも少しずつ仲間ができ、活動の種がまかれていきました。そして早いところは春、そして5月、6月と各地で子どもを放射能から守ろうと活動する会が立ち上がり、東京都内では、そうした会をつなげて、〝NO! 放射能「東京連合こども守る会」〟が6月中旬にスタート。 そんな中、「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」=子ども全国ネットが立ち上がりました。ベラルーシの子どもたちの支援を続けている野呂美加さんの呼び掛けをきっかけに、6月上旬に産声を上げ、次いでネット上の活動もつながりました。そして、7月12日のキックオフミーティングに向け、地域で始まったたくさんの団体を全国規模でつなげようという呼び掛けに、1週間で100を超える団体が登録し、千を超える団体や個人が賛同の声を届けてくれました。これは「子どもたちを守りたい!」その思い一つでつながった全国にまたがるネットワークです。キックオフミーティング当日の400人を超える参加者の熱気は、今こそつながろうという熱い思いにあふれていました。
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