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都市部の浸水対策/降雨予測の活用で被害軽減を/地下街の滞留者避難に備えも/渋尾欣弘・高知大学准教授に聞く

今夏、東北・北陸地方を記録的な豪雨が襲い、各地で河川の氾濫や土砂災害が相次いだ。首都圏でも2019年秋の台風で大規模な浸水被害が発生し、都市部での浸水対策は喫緊の課題になっている。都市水文学や浸水リスクの管理・制御に詳しい高知大学理工学部の渋尾欣弘准教授に治水対策の現在地と今後の課題について聞いた。

 ─最近の浸水被害の特徴は。
 全国的に1時間に50ミリを超える雨の回数が増え、統計を取り始めた1976年からの10年間と、最近の10年間では1・4倍に、1時間に80ミリを超える雨に至っては1・7倍に増加している。都市部を含めた排水設計は、地域の降雨特性に基づいて計画されているが、気候変動の影響によってその条件が変化している。
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