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主張/「行政の無謬性神話」を超えて/しなやかであり続ける都政に期待して/都立大学都市環境学部教授 松井望

 ■「行政の無謬性神話」と「行政の可謬性の現実」
 関東大震災から100年。日々急ぐように変わり続けてきた東京が、これから迎えるさまざまなリスクと向き合う行政のたたずまいを考えるには最適の年である。 
 地震、風水害、感染症、エネルギー不足などのさまざまなリスクは不確実に起き、不定形のまま継続もする。それゆえに計画的に備えてもある程度の誤謬(マチガイ)を避けられない。
 しかし、行政はマチガイと相性があまりよくない。行政は定められたルールと計画に従い業務をつつがなく実施するもの、と失敗しない行政を目指しがちだからだ。
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