| 選挙放浪記(1)/フリーライター 畠山 理仁/選挙に「行こう」ではなく「出よう」/四半世紀、現場を訪ね歩いて 選挙を取材する時は「候補者全員を自分の目で見る」ことに決めている。民主主義のお祭りである選挙をとことん楽しむためだ。 「なぜそんな面倒くさいことを……」と思う人もいるかもしれない。そこで私が全員取材にこだわる理由を説明してみたい。 選挙は多額の税金を使って行われるイベントだ。国政選挙の場合は約604億円。東京都知事選挙の場合は約50億円もの経費がかかる。その上、選挙には個性豊かな候補者が次から次へと現れる。自分が投票できない選挙でも、魅力的な候補者や心引かれる政策に出会える。こんな貴重な機会を見逃すべきではない。
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