| 八ヶ岳山麓、冬の日々/安部和夫 年が明けて4日、雪が数センチ積もり、辺りは今年初めての白い景色となりました。それまでも何回か降りましたが、いずれも地表を覆うほどではなく、すぐ消えてしまったのです。年末から寒い日が続いた中での雪でしたので竹箒で払えるほど軽く、家の周りの除雪もそうつらくはありませんでした。 しかし、道路は雪道となって、前日までできたこの道でのジョギングは、たぶん春までお預けとなりました。ジョギングと言っても、冷たい西風に防風衣をまとって、それはそれはゆっくりした速度です。身体は温かくなっても、手袋や靴の中の指先は冷たく固まったままです。 登り坂の苦しさを、目に入るもので紛らわせます。東の空間近に居並ぶ、厳しい冬化粧の峰々や西の空遠くに浮かぶ穂高連峰などがわたしを励まします。道端にはノイバラやツルウメモドキの赤い実が青空に映えています。枯れて乾いたススキも揺れていました。 「都政新報・電子版」(http://www.tosei-d.com/)にご登録頂くと全文をお読み頂けます。
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